病害虫防除の基本

 

 

病害は原因となる病原菌が増えるような要因があると発生を抑えることができません。

 

要因の一つは同じ科の野菜を連続して栽培することでその科に寄生する病原菌が増えて連作障害を引き起こすことです。

 

連作障害を回避するには同じ科の野菜を5年間隔で植え付けられるように畑を区分してローテーションさせることです。

 

また、コンパニオンプランツを植えることで、天敵が増えたり、害虫を遠ざけること害虫からの食害を軽減することができます。

 

 

コンパニオンプランツ

 

害虫の天敵

 

輪作

病害防除の基本記事一覧

連作障害連作障害とは同じ科の野菜を連続して栽培することで、病害や害虫が増えたりして、収量や品質が低下することを言います。ナスやトマト、ピーマンは同じナス科の野菜ですが、この同じ科の野菜を一定の期間で栽培することを輪作と読んでいます。休作する期間は長い野菜で5年くらいになりますが、4年に1回栽培するローテーションを組むことで連作障害をかなり回避できます。つまり、家庭菜園の区画を4等分して、1区画に同...

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害虫の天敵野菜を吸汁したり、食害する害虫の天敵には「害虫を捕食するタイプ」、「害虫に寄生するタイプ」、「感染症を引き起こすタイプ」がいます。捕食タイプにはテントウムシ類、クモ類、ゴミムシ類、カブリダニ類、クサカゲロウ類、カメムシ類、ヒラタアブ類などがいます。テントウムシ類はナナホシテントウをはじめ、ナミテントウなどアブラムシを捕食してくれる昆虫です。クモ類はコモリグモやハエトリグモなど地面や植物の...

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野菜の栽培サイクル野菜は種まきから収穫までの期間を分けると「春夏野菜」、「秋冬野菜」、「冬越し野菜」、「春秋野菜」に分けられます。春夏野菜は春に定植して夏に収穫する野菜で、ジャガイモ、かぼちゃ、トマト、ナス、ピーマンなどがあります。秋冬野菜は秋に種を撒くか苗を植えて冬に収穫する野菜で、キャベツ、だいこん、ブロッコリー、ほうれんそうなどがあります。冬越し野菜は晩秋に種をまいて苗を越冬させて春に収穫す...

病害の原因そら豆の立枯れ病野菜の病気は糸状菌と呼ばれるカビ、細菌、ウイルスなどによって引き起こされますが、その7〜8割はカビが原因と言われています。カビによる病気にはカビの胞子が野菜の葉や根の表面に付着し、菌糸が植物体内に侵入することで発病します。地上部の葉や茎に発生するカビにはうどんこ病、疫病、べと病、灰色カビ病で、根に発生するものは黒根病や立枯れ病などがあります。オクラの黒根病特に根に侵入する...

害虫の分類なすを食害するニジュウヤホシテントウ野菜の害虫には葉や果実などの「地上部を食害するタイプ」と「地上部を吸汁するタイプ」、「地下部を食害や吸汁するタイプ」に分けられます。地上部を食害するタイプは大部分が蛾や蝶の幼虫でアオムシ、ヨトウムシ、コナガ、オオタバコガ、アワノメイガなどがいます。成虫が地上部を食害する害虫にはニジュウヤホシテントウ(成虫・幼虫とも)、コガネムシ、ハムシ類、ナメクジなど...