害虫の天敵

 

 

野菜を吸汁したり、食害する害虫の天敵には「害虫を捕食するタイプ」、「害虫に寄生するタイプ」、「感染症を引き起こすタイプ」がいます。

 

捕食タイプにはテントウムシ類、クモ類、ゴミムシ類、カブリダニ類、クサカゲロウ類、カメムシ類、ヒラタアブ類などがいます。

 

テントウムシ類はナナホシテントウをはじめ、ナミテントウなどアブラムシを捕食してくれる昆虫です。

 

クモ類はコモリグモやハエトリグモなど地面や植物の上を動き回り、蛾の幼虫などを捕食してくれます。

 

 

ゴミムシ類は昼間は落ち葉や草の中に隠れていますが、夜になるとアブラムシや我の幼虫を捕食してくれます。

 

カブリダニ類はハダニ、ホコリダニ、アザミウマ、コナジラミなどを捕食しますが、乾燥に弱いので地表面が乾かないように工夫する必要があります。

 

ヒラタアブ類は気温が低くなる時期に産卵するので、ニラなどで越冬しているアブラムシを捕食してくれる貴重な存在です。

 

 

寄生タイプにはアブラムシの幼虫に成虫が産卵して、幼虫の体内で成長または羽化するハチやハエの仲間がいます。

 

アブラハバチ類はアブラムシの幼虫の体内で育ち、幼虫が「マミー」と呼ばれる固い殻になると殻を食い破って羽化する昆虫です。

 

感染症を引き起こす微生物にはカビ、細菌、ウイルス、原生動物、線虫などが知られています。

 

ウイルス病の代表例はの核多角体病で夏場に多く見られ、感染したヨトウムシは植物に垂れ下がった状態で死んでしまいます。

 

かび菌の代表は緑きょう病菌で感染したイモムシが緑色の胞子に包まれて、ミイラ化した状態で死んでしまいます。